墓じまい講座で心をたしかめ合う 「一日でわかる墓じまい講座」編集後記

先日おこなった「一日でわかる墓じまい講座」は、少人数のミニセミナー形式でお話しさせていただきました。

「おとなの進路教室」との共同主催で、今年は終活にからむ分野の取り組みがテーマとなっています。前回は「葬儀について」で、葬儀社さんのお話しをお聞きし、そこでもお墓の話題が出たことで、前回から引き続きご参加された方もいらっしゃいました。

年末年始、家族で話をする機会の前に、お墓についての情報を仕入れてもらうという意味合いもあって、12月に開催させていただきました。


「墓じまい」という言葉は「お墓はもういらない」というニュアンスを含んでいるようにも聞こえますが、じっさいの事例では、また「あらたなお墓に改葬する」ケースが多いです。

そのため、講座での会話も自然に「これからの自分たちのお墓をどうしていこうか」という将来へ向けた話し合いとなっていたように思いました。

ご参加者さまのお墓の悩みや心配ごとは、ちょうど今回のテーマでもあった「改葬」についてと、将来自分が入るお墓の問題、実家のお墓じまいといった内容で、それぞれに解決法と選択肢をお話しさせていただきました。

保険、信託、業務委託の相談のプロの方もご参加いただき、最近の公正証書の項目には「お墓について」の記載もあるということで、現場目線からの言及もいただき、わたしも勉強になりました。

お墓は祭祀財産となり、相続においても非課税の対象となるので、またお仏壇など家のなかにあるものではないため後回しになりがちですが、そのために後で問題が出てくることも少なくないようです。

とくに、お墓の承継は、いざお墓の改葬をしようと思ったら、墓地使用者の名義が故人になっていたというケースが多く、改葬と同時に承継の手続きを取られる方が多いです。(そのため、お墓の承継についても少しお話しさせていただきました)

こういったセミナーを開催すると、とくに女性の方は「いずれ散骨すればいいと思っていたけど、たしかに祈りや家族とのつながりの対象物がなくなることまで考えていなかった」と言われます。

あるおひとりさまの墓の承継者が、両親が眠る墓の墓じまい後に散骨を希望したときに、ご自身のご兄妹の手を合わす場所を失くさないために永代供養墓を提案した事例をお話ししました。墓じまいでは、親類縁者との関係性と改葬先を考慮すべきことを事例をとおしてご紹介いたしました。

わたしがはじめて携わらせていただいた墓じまいが「愛ある墓じまい」であったため、墓という「もの」をしまうときも、心が置き去りにならないように留意しています。それもあってか、墓じまいについて業務的に話をするのでなく、心のありようとともにお話しているため、最終的には「墓とわたしたち」という本質的なテーマをみなさんとともに語り合えたような気がします。

お寺とのつながりなど、話は多岐にわたりましたが、最後に墓じまいすることになっても記憶をとどめておけ、お墓の情報や意思も記載できる「おはかの手帖」の使い方とご紹介をさせていただきました。

いざ、お墓をしまう、引越しするとなるまでには時間がかかるものですが、こうして基礎知識を持っておくことで心がまえができること、そしていろんな事例を(ここでしか話せないもの)聞け、参加者同士で情報交換できるなど、今後もこうしたミニセミナーや相談会を開催したいと思っています。

「おとなの進路教室」の次回は、令和2年1月の第2水曜日で「終活カフェ」です!

年末年始に家族で話ができた人もできなかった人も、この機会に気になる話を持ち寄って、だべり合ったり、アドバイスしたりする時間になればと思います。

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