「共感」より必要なこと。-共生社会を考える「ごちゃまぜ・とやま」シンポジウム

2月2日の土曜日、富山国際会議場で共生社会がテーマの福祉イベント、「ごちゃまぜ・とやま」の記念すべき「第一回」を拝聴してきました。

会場の様子

プログラムは、「福祉をとおして共生社会を考える」がテーマとなっています。

厚生労働省が掲げる「地域共生社会を、ここ富山で考えていく、というのが本プログラムの趣旨であると思われますが、富山が全国に誇れる地域共生社会の実現モデルに、「とやま型デイサービス」があります。

年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが一緒に身近な地域でデイサービスを受けられる場所、それが「富山型デイサービス」です。

既存の縦割り福祉にはない柔軟なサービスの形として、開設当初から全国的に注目を集めました。

富山型デイサービスは、富山から全国に発信した、新しい形の福祉サービスです。小規模ゆえに家庭的な雰囲気の中、利用者が自然に過ごせることや、個々の状態に合わせたきめ細かい介護が受けられること、利用者を限定しないため、お年寄りが小さな子どもを見守ったり、障害のある方がスタッフのお手伝いをすることがあるなど、当たり前の生活がそこにはあります。

「とやまの地域共生」より引用

すでに全国の地域でも「とやま型デイ」が広まっていますが、そこから少し視野を広げたテーマで行われたのが第三部のシンポジウム、「多文化共生の実現のために とやまでできること」です。

第三部 シンポジウム「多文化共生を考える」 

社会福祉士で、アポケアとやまの専務取締役、そして、リクルートで「R25」を立ち上げた藤井大輔さんがファシリテーターとなって、地元の教育支援者の立場から、村上満さん(富山国際大学子ども育成学部教授/社会福祉士/スクールソーシャルワーカー)と石政佳恵さん(富山県立高志支援学校校長)、そして特別ゲストに、なんと作家・タレントの乙武洋匡さんが登壇され、このテーマについて当事者の視点で語ってくださいました。

テーマ① 「とやまの共生型社会福祉の現状と課題」

「とやま型デイ」の普及で、富山は日本のなかでは、福祉、そして地域共生に力を入れているイメージがありますが、そもそも日本は、福祉国家として名高い北欧諸国にくらべると、社会福祉政策は一歩遅れているのが現状です。

高齢者や障害者などを施設に隔離せず、健常者と一緒に助け合いながら暮らしていくのが正常な社会のあり方であるとする考え方、ノーマライゼーションが普及している北欧にくらべ、日本社会は今やっと、共生社会の実現に動きはじめたところです。

乙武さんの解説によると、この点について日本が遅れてしまっているのは仕方がないといいます。
戦後の日本が、社会福祉のお手本にと北欧視察へ行った1970年代当時は、ちょうど障害者は隔離されていた時代であり、日本がそのスタイルを自国に取り入れた後に、ヨーロッパでノーマライゼーションが進んだのです。

もし、ノーマライゼーションが進んでから視察に行っていれば、日本もそのスタイルを取り入れたはずで、そういった歴史的背景もあり、福祉において後進国になってしまっています。

教育と福祉

テーマ② 「特別支援学校の教育現場から」

それでは今、教育の現場での福祉はどうなっているかについて、富山の支援学校の校長である石政佳恵さんが説明します。

高志支援学校には、家から学校に通う生徒だけでなく、隣接するリハビリテーション病院から通う生徒もおり、肢体が不自由であり知的障害をともなう生徒は、およそ全体の8割で、知的障害をともなわない生徒は、約2割だといいます。

この比率は無視できない数字で、乙武さんもそうであったように、知的障害がなく肢体が不自由な場合は、通常学級でもサポートがあれば公立の学校で過ごせるわけです。

平成19年以前は、「特殊教育」として、障害の種類や程度に応じて、特別な場での教育、いわゆる「分断と隔離」が行われていましたが、その年に「特別支援教育」がスタートしたことで、知的に遅れがみられない発達障害児もふくめ、通常の公立校でも支援する体制が敷かれてきています。

乙武さんが小学校に入学する頃は、まだ特殊教育の時代でしたが、親御さんが教育委員会に掛け合い、公立校へ入学し、分断・隔離されずに地域と関わることができたそうです。もし、このアクションを起こさなければ、そのまま養護学校などの特殊学校で過ごしていたはずだということです。

先の高志支援学校で、知的障害をともなわない肢体不自由な生徒の数が全体にくらべて少ないのは、個々の違いを認識し、さまざまな人が生き生きと活躍できる「共生社会」への道が、こうして富山の教育の場でも実践できている証といえます。

支援教育の現場で38年の経験をもつ石政さんも、「生活のなかに教育がある。(将来的な自立もふくめ)生活へのまなざしを忘れないことが大事」と語っていました。

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